認知症のトイレ誘導

kuririnさんのところでおトイレのお話が
出ていて、私もいろんなことを思い出した。

父に、私に通院に一緒に行ってほしいと頼まれたのは認知症の診断を受ける少し前。
それまでは毎月、きちんと自分ひとりで通院、それまでの腎臓ガンも心臓カテーテル検査も
白内障の手術もひとりで解決し、私は手術日に行っただけ。
癌のときは、私が日本にいなかったのと心配かけるなということだったのか
私は何も知らされていなかった。
父が私に付き添いを頼んだのは、医師の話を聞いてもらいたいというのと、
疲れやすいからということからだった。

認知症(当時脳血管性痴呆)の診断を受けたあとから、毎回の採尿に
だんだん不便を感じるようになった。
ある時、いつものように紙コップを手に男性トイレにはいった父、
ずいぶん時間がかかるなと思ってたら、空のコップを
手にもったまま出て来た。
「コートをぬがせてくれ」
コートがじゃまでどうにもならないというから、脱がせて、また戻った。
時間がすぎても出てこない。
採尿室のトイレには大勢の男性がいて、私もなかなかのぞきこめないし、
声もかけられない。
あんまり不安気な顔していたのか一人の男性が「見てきましょうか?」と
言ってくださった。

個室トイレの中でトイレの鍵と格闘していた父。

声をかけようとしてくださったのと、ドアがあいたのが同時。(だったらしい)

その時、初めてこの先どうしようと思ったのでナースに尋ねてみた。

「父なんですけど、採尿をひとりでできないときはどうしたらいいでしょうか」
「ご家族の男性の方にきてもらってください」
「??????? (むヵーーー)」

で採尿採血受付にきいてみた。
「こちらで声をかけてくだされば、ナースが対応しますので。」
よかった〜と思ったのはまちがいだった。。

それからは、レビー(当時はわからなかったけど)の症状でフリーズや
突然のせん妄がはじまると採尿は困難を極めた。
トイレの中紙コップを持ったままフリーズしてる。
他の人の邪魔になってる。
男子便器でたったまましようとしているのだが、ズボンのベルトを全部はずして
前をあけようとしてズボンが落ちる。
パニック。。

このころになると私も男子トイレを覗き込んでた。
さすがに中までができなかったのだけど。
近くにいる方にお願いして、連れて来てもらったり。。。

何回かナースに頼もうとしたけど、大病院だったからか
タイミングがあわなかったのか、断られたり、
父がなんとか成功してでてきてしまったりとか。。
はらはらどきどきの繰り返しだった。

フリーズが増えてきて、これはもうしかたない!と、受付に言うと、
「じゃ、先生に話してください」????
で、大病院のつれなさをほんとに感じた。。

腹をくくった私はその次から、父を連れて婦人トイレにはいった。
「すみません。父がはいりますッ!!おじいさんですッ!!」と
そそくさとトイレ内に。で、全部介助して採尿して、身支度整えて。
「おじいさん、出ますッ!!!」
周囲の目なんか見れません。さっさかっさっさかと出て来た。。。

ときどき年配の女性が、「だいじょうぶ? 手伝いましょうか?」って
言ってくださったり。
若い女性はにこっとしてくれたり、それで助かった。

うちの父は小柄でハンサム?だから嫌われなかったけど、
大柄なりっぱなおじいさんだったら大変だったろうなあ。。。

その病院は身障者トイレは2階にあり、
階段で父を連れて行くのは不可能で、エレベーターは混んでて
なかなか来ない。
おまけにそのトイレにも列ができている。
コップをもって上にいき、なんて、一度やって、こりごりしたので
やめてしまった。
これじゃ、ナースを呼んで、身障者トイレで介助してもらうとしても
時間がかかりすぎて、とんでもないわけだ。。。

母のトイレはいつも身体障害者用。
センサー式に入ったときは母と娘で大慌て。
あかないよ、どこ押すの?
やっとわかって、母娘でまっかな顔して出て来たっけ。
母ひとりだったら、無理。
まして父などパニックまちがいない。

排泄介助、スムーズに行けば問題ないけれど、トイレにいっしょに入ること
ができるようになるには、いっぱい山があるのだろう。

母のホームでトイレ借りようといったら、鍵付きトイレ使用中。
しかたないから戻って5分くらいで行くと、まだ使用中。
ときどきのぞいて、まだ使用中。
でそのまままっているとおじいさんが出て来た。

施設でトイレ内に介助者をいれない人だってたくさんいるだろう。
本人が最後まで介助を拒否する場合だってあるだろう。

男性介護者は女性の排泄介助、受け入れるのに大変だろうし、
その反対だって大変だ。

人間おもろいもんで、先日介護仲間で食事しながらおしもの話で
もりあがってるのを見て、ほんと、みんな良く受け入れたよね〜〜〜〜
ってなんだか、みんなが輝いてみえちゃった。


介護は食事と排泄。

これがメイン。

母が骨折でトイレ介助が必要になった時、
認知症ではなかったけど、
「すまないね。ほんとにすまないね」
って繰り返した。

認知症になってもしもの世話だけは受けまいと考えているお年寄りも
きっとたくさんいるのだろうなぁ。。。。。。
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by ygracia | 2009-01-27 11:37 | 今日のお話 | Comments(0)

老いた父と母と-いつまでもあなたがたの一人娘でいたい~


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