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老いた父と母と-いつまでもあなたがたの一人娘でいたい~


by ygracia
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認知症フォーラムに行ってきた〜

昨夜はまったく眠れず、そう不眠症というか、寝付きがひどく悪いので
へたすると朝まで起きちゃうんだけど、それが昨日特にひどく、結局
寝たのが、朝5時。
起きたのが9時半だからま、4時間は眠ったからいいかなあと
思いながら、いろいろ朝の日課(猫がたくさんいるので、朝は時間が必要)を
こなし、予定時間より大幅に遅れて出発。
と言ったって、電車で一本、20分ほどだからね、、どうってことないんですけど。

すでに開演15分ほど前で、人いっぱい。
うしろのほうはまだ真ん中部分があいてたので、どんと座る。
太ってる私はできるだけそばに人が来て欲しくない(わがまま)なので、
来ないようにと思ってたけど、満席ですから〜〜
スマートな方が両脇座ってほっとした???

「フォラーム認知症新時代」
でもね、この「新時代」という言葉、ずいぶん前から聞いていたんだけど、
やっとほんとの意味で新時代なのかなあと思った。
(現実は違うけど。)

パネリストは
小阪憲司先生(メディカルコートクリニック)、織茂智之先生(関東中央病院神経内科)
市川裕太さん(NPO[語らいの家]理事、GHホーム長)
青津彰さん(認知症フレンドシップクラブ柏、彩星の会世話人、介護家族)

コーディネーターは町永アナウンサー

この町永さんは、ほんとうに人柄が感じられる、良いリードをされるんだと
生で見て、良くわかった。
言葉には真実しかないし、パネリストの話をほんとうに的確にまとめてくれる。
すてきだと思った。

発端は、「認知症をとりまく状況が大きく変わりつつあるということ」を
認識しようということだ。

健康な人でもだんだん加齢によって、
町永さんの言葉でいえば「ぼーっとしー」になることもある。
だれでも老いはやってくる。

最近は認知症になっても「心は生きている」というのが
理解され、そう知られている。

じゃあ、病気としての「認知症」をどう理解し、どう受け入れてもらい、
住み慣れた地域で生きていくにはどうしたらいいのか、

K医師
50年の変化は非常に大きい。
介護保険、薬、そして地域、めざましく変化した。
(確かにこの数年でレビーの周囲も大きく変化している。。。)

O医師
治療薬、そして新薬の登場
早期発見と正しい診断が大事。
そのためには認知症を知る事。
(そのとおり、でも正しく診断できる医者がいないぞ、少な過ぎるぞ。。。)

Iさん
認知症の方が何に苦しんでいるのか原因を取除く、
介護従事者の取り組みは、その人らしさと可能性を探す方向に向かっている。
ケアの方向性は大きく変化してきている。
(介護従事者がそう考えているところとそうでないところで差がありすぎる、
だから介護難民でちゃうんです。。。)

Aさん
暗闇のなかをふたりだけで彷徨った。
でも認知症を考え直すことで人生は変わった。そして周囲も変化した。
(その大きな壁や大きな波を乗り越える力を、ふりしぼるときに仲間が
いればもっと辛くないはず。。。

とここまできて、詳しく書くと楽しみにしている方に悪いのでやめることにした。
第一部で認知症の基礎知識、各認知症の医療とケアの話。
とてもわかりやすいと思う。
第二部で本人の思いに寄り添う、支え合い、地域とともに暮らすという
テーマで
認知症の方の日常の映像があるのだが、
これはどんな上手なロールプレイなどでもかないっこない、
本物ですから。
そして本人の心の声ですから。

私はロールプレイがどうしてもきらい。
もちろん専門家の方々には必要なことなんでしょうけれど、
良い例、悪い例なんてもっときらい。
そんなことするなら、家族の生声と、本人の心の叫びを
しっかり聞きましょうって言いたいのだ、いっつも。

レビーのKさんの言葉、
「今はお世話になっているけれど、いつかこの状況から抜け出せるだろう、
僕はそう思っている」

アルツのY子さん
絵本作家で若年認知症と診断されたときにご主人は必死で
脳トレのドリルをさせた。
できないということを認識させるだけだった。
本人「あれはだいっきらい」だったそうだ。でもご主人のためにがんばっていたのだ。
長年読み聞かせや絵本作りのボランティアをしていたY子さんに
またそのボランティアを再開。
大きくはっきりとした声で「まんじゅうこわい」を語る。
笑顔が絶えない。
おとしよりにまた楽しみにしてるといわれると
大きな笑顔で「また読みますよ!」って。

そのほか、ふたりの方の映像もある。

これはみんなの気持ちをしっかり画面に釘付けにし、
また理解をしっかり心に植え付けた。

別な意味で、ちょっと前にアルツの方々が人前にでてきたときよりも
理解してもらえる時期になっていると思った。

今からこそ、もっと本人たちの活動が
どんなロールプレイよりも強いと私は思うのだ。
活動をしたいという認知症の方とそれをサポートする人々がいれば
ほんとうの意味で認知症新時代を開幕し、
ほんとうの意味での「認知症になっても安心して生きられる町」作りができるのだ。

頭の上を通り越すような、想像でしか考えられないフォーラムではなく、
みんなが今日見た事、聞いた事を持って帰って周囲に伝える事ができる
のが、ほんとうの問題提起であり、フォーラムであり、
より良い社会のためになると思う。
だから今日のフォーラムは○。

しかし、私が2009年だったけ、レビーの介護家族として
経験をお話したときに、サポート体制を望むって話したんだけど、
それが形として動き出してる世田谷区。
(地域で認知症を診断、治療ーかかりつけ医から大きい病院で検査診断し、
またかかりつけ医に。行政と包括センターとの連携してサポートし
安心して暮らせる町作り)
独自の世田谷方式なので、まだまだ少ないんだろうとは思うけど、
こうやって、良い形で行政や地域がサポート、
そしてまた別の面から介護従事者によるサポート、
良い形の輪ができてきたらいいとほんとうに思う。
来月の世田谷区の連絡会に参加させていただくので、また勉強してこよう。
小さな家族会にも声かけてくださるっていうところが、やはり違うのだと思う。

我が地区は一体どうなってるのかなあ。


認知症フォーラムに行ってきた〜_b0055939_2255943.jpg

by ygracia | 2011-06-25 22:56