葛藤再び

疲労困憊。
ショートステイに迎えに行くと、母が開口一番言った。
「ひどいところだ」

ショートステイでは自分でベットから降りそうなのでベット脇に
マットとセンサー。
転がっても問題ないようにしてあった。
ひどいと言いながら、職員さんに「お世話になったね」
を繰り返す。
「私、昼だけなのでお世話しなかったんだけどね」
と言いつつ、職員さんはやはり上手にあしらう。
他人で、仕事のほうが上手に相手できるよ、ほんとに。

直りきらない風邪でボーっとしながらいろんなおばあちゃんを見ていた。
バックを片手に廊下の壁のあちこちを押しながら
「あかないわ、買い物にいきたいのに、どこから降りるんだろう」
長ーい廊下を歩いてきたおばあちゃん、突き当たりのわたしのすわっている
ソファにやってきて、
「ね、どこから入ったの?ここ?」
非常ドアを指差す。
「開かないみたいですね」
「そうなのよね、こまったわ」

車椅子にブレーキを掛け、足置きに足を乗せて、杖のみで
必死で動こうとするおばあちゃん。
それがすごい力で動いてくる。
「ね、どこから降りれるの?」
「わからないんですよ」
すごく悲しそうな顔になった。

みんな帰りたいんだ。

職員さん、
「ね、どこから降りれるの?」
「あっち」
あらぬ方向を指差し、去った。

ホールには向かい合わせにすわったおじいさん、おばあさん。
だまってお茶を飲んでいる。

母は帰ってきてトイレといわなかったので今度は反対に心配になり、
そしたら今度はまたトイレトイレが始まった。
また私の金切り声が響く。

父もせっかく落ち着いていたのにまた睡眠不足で不穏な行動にでる。

介護とは食欲と排泄の戦い。
そのなかにどこまで人間の尊厳を保てるか、
でもその尊厳は誰かが手伝ってあげなければ続かないものなのだ。

父は今日自ら進んでにこやかにデイサービスのバスに乗った。
逃げたかったんだ、うちから。

今週と来週の母の診察後、また対策を考える。

昨日はヘルパーさんに2時間預ける。
父は2階で寝たかったのに、昨日は父のほうの手続きでヘルパーさんを
頼んでいるので部屋にいなければならなかった。
ま、ヘルパーさんが私をやすませてくれたのだが。

その2時間、パソコン三昧をした。
すっきりした。
まだ外にでる気力はない。
なにせ、毎晩2時間ごとに目をさまさなければならず、
夜中に二人の下の世話で働き、片付けがおわったらもういつも朝。

そして6時半にはにこにこと起きてしまう母。
そしてトイレ。

母に罪はない・・・・
by ygracia | 2005-01-25 14:47 | 今日のお話

老いた父と母と-いつまでもあなたがたの一人娘でいたい~


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