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老いた父と母と-いつまでもあなたがたの一人娘でいたい~


by ygracia
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父入院中8

おととい(18日)の夕方、経管栄養の夕食の練習を
私がして、約1時間半かかる滴下を終わり、
しばらくしてから父の呼吸がおかしいのに気がついた。

夕方から幻視かせん妄か天井を見据えては
声を出していた。
どうしたのときくと父は「つかれた」という。
その中で穏やかに天井を眺めているので「誰かきたの?」
と聞くと、
「じいさん」という。手を振っている。
「麻布のおじいさん?」「お父さんのお父さん?」
私はなんとなく、祖父を思いだし、嫌な予感に襲われた。
「うん」父は穏やかに答える。
ほかにもいっぱい来ているらしく回りをながめながら手を伸ばす。
なんとなく伯父たちを感じたので心の中で
(まだまだめだめ、帰ってくださいな)と言ってしまう。
父には「心配で見に来たんだね」というと
「うん」という。
そのあと、何か言っているが聞き取れなかった。

呼吸が荒くなり、痰もひどいのでナースを呼び、
現状を見てもらう。
(家族がいるとまったく様子を見に来ないのだ、いつものことながら)
すぐに様子がちがうことがわかりパルオキシメーターを
持ってくる。
数値は89から90.
90あればだいじょうぶというけど、父は具合悪くても97くらいだ。
やはりモニターをつけることになった。
しばらくして落ち着いてきたので97から98。
父は寝入った。

翌日(20日)病院にいくと酸素マスクと、自動吸引の機械をつけた父。
酸素飽和度は100。

顔見知りのナースが来て説明。
夜中にまた数値がさがったので酸素マスクになったという。
レントゲンも取ったが、肺には異常なかったという。

意識ははっきりしていた。
「お父さん、もうすぐ退院だからしっかりしてよ」
というと、「うん」
発語が極端に少なくなった。

娘が心配して携帯のテレビ電話をしてきたので
父に見せる。
孫娘の顔を見てびっくりする父。
しかし、見えるという。

2回目のテレビ電話は猫のトラを出す。
「トラだよ」
「うぅおうぅあ」父は大きな声でトラと2回呼んだ。
娘がバイバイというと父も「バイバイ」といった。

痰が非常に多くなっている父。
心配の種はつきないがなんとか復活してもらいたい。

そして食事がなぜできないの考えている父。
経管栄養の食事のたびに、ナースは「ごはんですよ~~
いただきま~す」なんていうけれど、
私は慣れない。
「おとうさん、入れるよ」しか言えない。
テレビでみたドキュメンタリーで、元気そうなおばあさんが
やはり胃ろうで、口からは食べることはできない。
ふつうに洋服をきて椅子にすわって経管栄養をする。
「おすしが食べたいね~~」
娘に訴えるおあばさん、あのときの娘さんが目をそらして
「今度ね~」と言ったあの、表情、今、気持ちが良く分かる。

というわけで父の状態、いまいちだ。
by ygracia | 2006-03-20 09:10 | 今日のお話