母に会う

母に、またサインをもらいにいったら、
私は5才違いの姉になってた。てっちゃんなんだけど。
介護士さんも夜はてっちゃんとよばれてるんだそうな。

母に家族の写真を見せて、おかあさんでしょ、おとうさんでしょ、
むすめでしょ、まごでしょ、むこでしょって順番に教えたけど、
婿の名前もわかるのに、娘であることを認識できないようだ。
そこがやられたのかな。

娘を忘れないでねというと、忘れないよという。

サインは今日の書類は住所と名前欄に横線があるものだから
その線のあいだに、上手にとっても小さく書いてくれた。
でも書けた。

介護士さんが母がまたレクに参加してくれないというので
集合時間なのでといって、連れて行ってみてとお願いした。
オペラ鑑賞のときは、喜んで聞いていたり、歌の時間に
ひとりだけのテーブルにしたら、ちゃんと歌を歌ってたそうだ。
母は他の人はみんなぼけてるから一緒はいやだというのだ。

どこからどこまでいつもの母で、混乱してるよその母はいつあらわれるのか
わかっていたら、楽だけど。
そうはうまくはいかない。
でもこのホームに暮らして、元気になり、おしゃべりが戻り、笑顔も出て、
立ち上がりがスムーズになったことはまちがいない。
今日のホールではひとり仕切り屋さんがいて、歌をみんなでうたってたけど
(だれもヘルプしてないのに)みんな声だして元気だった。
私もいっしょに歌おうかとおもうくらい。

今月帰宅予定の日はいつかというので、カレンダーに印をつけた。

帰るとき、てっちゃんと呼びかけて、ゆみこと言い直した母。
こころのなかで(ごめんね)というしかなかった。

そういえば、いくたびに、3枚の写真立ては引き出しの中にある。
飾ると人が見に来るといって、しまってしまう。
困ったものだ。
こんど大きいぬいぐるみでももっていってみようかな。
by ygracia | 2007-01-31 23:50 | 今日のお話

老いた父と母と-いつまでもあなたがたの一人娘でいたい~


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