段取り

母の手術日の段取りを考えなければならなかった。

ケアマネージャーに連絡して、参考意見を聞き、速攻決める。
夫、デイ、ヘルパー、娘で父を見ていて貰う。
ショートステイも考えたが、今の父はきっと家から離されたら
完全にわからなくなるかもしれないと不安があった。

とにかく手術日は私は病院にいられる。

夫は母の事故は病院のせいだと言う。
確かに、転落の可能性はあったわけだから、対策をしていてもよかったわけだ。
でもいまさら、もめたくない。
譫妄状態だったといわれれば、それまでだ。

もうひとつ、身体抑制の許可というのが出てきた。
はじめての経験。
興奮状態、混乱状態にある場合、看護師たちが必要になったときに
抑制帯を使うわけだ。
確かに、火事場のばか力なみに81の母でさえ強いらしい。
先生はあやうく、いちいち許可をもらう電話を夜中にするのはめん・・・
と言いかけて、夜中に家族をおこすのも・・・と言い換えた。
「おかあさん、ごめん」と心の中でいいながら許可のサインをした。

家にもどって、身体抑制の廃止運動がなされているのをインターネットで見た。
たしかに昔どっかで見たような・・
「患者を縛る」ことをやめようといろいろな努力がなされ
いろいろな方法が開発されていた。
S大学ではそれはしていないということだ。
残念だった。

いろいろな不満があってもなかなかその場で戦うという気力はわかない。
夫は強い人なので、私が以前救急で診察をうけたとき、
病院側の対応に怒鳴りまくっていた。
具合の悪い私が、先生や看護師にあやまっていたっけ。
なんなんだ。
対応が悪ければ、怒ってもいいのに、
病院側は、いやなら出て行けという空気だ、いつでも。
お客はこっちなのに。

昨日、母の病室選びで個室でもいいといって、
先生自ら、いくらいくらではいいか、
高いほうでもかまいませんといったら、先生がていねいに
「ありがとうございます」といった。
先生がそんなことしなくても事務がすればいいのに。
確かにもうけなくてはならないんだろうな。

今日の父はやはり混乱、でもきのうよりはいい。
私が買いものに出ている間、夫が留守番。
帰ってくると暖房をつけた部屋があついのなんのって。
父がベットになんかシャツをもって、うではむきだしで
ころがっていたので、あ~下着だけになったのかと思い、
父にたずねると、「あつくてあつくて、シャツを着替えた」
よく見たら、私があさ、脱ぎ捨てたTシャツを着ている。
リボンが胸元にある。
夫と思わず、大笑い。
私は3LサイズなのでSサイズの小さな父はすっぽり楽に着れたらしい。
ただし、肩がおちそうだったけど。

今日は昼間、母のところに行くことができた。
もうパジャマが汚れて、看護師さんが待っていた。
着替えさせてもらい、飲み物をあげると、
以前の母がそこにいた。
「ゆみこ、疲れた顔してるよ、早く帰りなさい」
いっつも気を使う母だった。
「夜、また来るからね」
「いいよ、いいよ、大丈夫」
でも昨日話した手術のことはなんにも覚えていなかった。
予定のMRIをまだ連れにこないと言った、
確かにきょうはMRIの予定だった。

母に整形は個室にするからねというと、
だいじょうぶ?と聞く。
「お父さん、しっかり準備してくれてるし、うちのも心配するなって」
「そう、悪いね、お母さん、早く帰るからね」
涙があふれそうになったけど、がまんした。

今日の午後はゆっくりできた。
父に顔の筋肉体操をさせ、口を動かせさせた。
ふたりでぼーっとテレビをみてたら、わたしはそのまま寝てしまった。
ふっと気がついて
「いびきすごかった?」
と父に聞くと、
「そうでもない」
と答えた。
猫のとらのいびきがクークーと聞こえてきた・・
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by ygracia | 2004-11-05 19:25 | 今日のお話


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