老老、認認介護と認知症の診察に来るまで。

新聞などで老老介護や認認介護が増えてきているという記事をたまに見るが
今日は病院でいろいろ出会ってしまった。

いつもの病院の駐車場に着き、車を止めてエレベターへ向かおうとすると
その入り口付近で、バックと紙袋をもった70代の小柄な女性が
80代であろう大柄のご主人を病院の車いすにすわらせるのに
悪戦苦闘していた。車いすを使うのが初めてというその女性、
ブレーキも止めず、フットレストもあげないで、おじいさんに
早くとせかせていた。私がフットレストをあげようとした瞬間
杖をついてたおじいさん、エイっとばかりに足をあげてどんと
車いすにすわってしまった。女性はあやうくうしろへ飛ばされそうに。
病院の車いすの後ろに酸素ボンベを入れたりするものがついている、
患者は杖や傘をいれたりしている、おばあさんは
「これはなあに?」と聞くので説明。
ほんとに初めての車いすとのこと。。
このご夫婦も奥さんが車を運転してきたわけで、その老人パワーにため息がでた。

レントゲン室の前で、なにやら荷物を広げているおばあさん。
「先生、先生、」
ドクターを呼んでるから、周りをみたが私だけ。
「先生、先生、ここに来るように言われてずっとまってるんだけど、
誰も来ないんですよ」
おばあさんの腰のところにMRIの検査表がある。
「MRIですね」
おばあさんは「その、Mなんとかって言われたような。。。」
「このつきあたりに入ると先生がいるから、奥まで行ってくださいね」
「あ〜〜そう、ありがとうございます」
おばあさん、広げた荷物をまた乱雑にバックに詰め込み、
表は置いたまま、立ち上がった。。。

かなり待たされた会計窓口の待合室で、
私の前に、90代?と思われる、ご夫婦がすわった。
腰もまがってきているけど、お二人ともスーツをきちんと着て、
学校の先生だったような、かなりアカデミックな雰囲気のご夫婦。
奥様は銀髪で、きれい。
ご主人は杖をついている。

「やっぱりないのかね」
「ないですね、確かここにいれたはずなのに。。」
かなりくたびれたビニール袋にいろいろな領収書が入っている。
「保険証が見つからないと困るね、いつ入れたの?」とご主人
「。。。。この病院に初めてきたのがいつだったかしら。。あなた
歯医者さんに行きませんでした?」
「。。。。いつのことだい?。。。」

名前を呼ばれたお二人、会計の前でこんどはお財布探しをしていた。
「あちらでゆっくりお探しになってください、あわてなくていいですよ」
と会計の声。

帰りの駐車場へ向かうエレベーター。
車いすにのったやせたおばあさんをおじいさんが押して一緒にのった。
どちらももう70代後半。
マドラスチェックのシャツをズボンの中にきちんといれて
ベルトをきゅっとしめたその方、昔はきっと体格よかったのに、
今はやせて、ズボンがあまっている。
おばあさんはもう認知症の容貌。斜めに倒れてすわっている。
そして私が車にのりこんで、準備をしていると大きくクラクションが
なって、ブレーキ音が駐車場内に響き渡った。
斜め横をみたら、さっきのおじいさんが運転して出発しようとした
車と奥から出て来た車が衝突寸前だった。
おじいさんは急ブレーキ音に呆然となり、しばらくそのまま。
奥の車は怒ったふうに先にでていった。
おじいさんの車にシルバーマークはなかった。

よく介護の掲示板で、認知症の診察を受けさせたいが、どうやって
精神科や神経内科につれていけばいいのかとか、拒否されたとか
良く見る。

今日の精神科の待ち合いで、お嫁さんに連れてこられた車いすの
おばあさん。
見るからに落ち着きがなく、疲れた様子。
「なんで精神科なの?わたし、おかしくありませんよ」
するとお嫁さん
「おかあ様、このごろあまり眠られないようですから」
「寝てますよ、ちゃんと、ほらこれ、精神科って書いてあるじゃない」
と受付表を出している。

「あのね、精神科っていっても昔のようなものじゃないんですよ」とお嫁さん。
「ほら私たち、転勤が多くて、なかなかなじめなくて、つらかったことがあって、
その時、精神科にいってみたんですよ。病気というわけじゃないけど
先生に話を聞いてもらうだけで、随分楽になったんですよ。」
「あ〜〜ら、そうだったの」
「どこが悪いって言うわけではないけど、眠れないっていうのもほっておくと
体に悪いでしょ。内科にいくより、精神科のほういいんですよ」
「そうなの?そうかしら」
この間、おばあさんもひいてはいなかったので、お嫁さんもあれやこれや
話をそらしつつ、やっと順番がきた。
「あ、私の番号、ほら○○ちゃん、早く」となぜかおばあさん張り切ってた。
お嫁さんの横顔、あきらかに睡眠不足。。。
心の中で、(がんばって!!)と言った。

これからやってくる認知症時代??

認知症の現状と将来推定

私も夫とふたりで支え合って生きてくことになるのかしらと、
なんだかため息いっぱいの一日だった。
by ygracia | 2008-09-19 19:15 | 今日のお話


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